6月下旬のとある日 6年以上ぶりとなるソロを出すことになった。 きっかけは僕の1stアルバムのプロデューサーでもある カーネーションの直枝政広さん(当時は直枝政太郎と名乗ってた) との3年ぶりの再会なのです。3年前とはいっても新宿駅でバッタリ会った だけなので本当に久しぶりです。

6/29、新宿LOFTでの「岡村靖幸トリビュート」ライブに直枝さんが出演。 僕はHARCOのサポートで参加してめでたく直枝さんと再会。

直枝さんは最近僕がJEFF BECKにはまってる事をすでに噂に聞いて知っていた。 そして物凄くうけていた!  そして「またソロアルバムを出したらどう? ポップな歌でもいいし JEFF BECKみたいのもいい」とか「久々のソロだから挨拶がわりにウチから (直枝さんの所属のレーベルから)出さないか」みたいなことを言ったか 言わなかったか定かではないが、この日以降すっかりその気になってる僕です。
 
7月上旬のとある日 実は歌もの曲はかなり書き溜めてあって、今の所最後のソロアルバムである 『ゲバゲバ宣言』の続編をリリースしようかと思っていたけれど それっぽい曲をもう数曲書き足したところで考えが変わった。

なんか昔に戻ってい行ってる感が否めないのと、ここ最近は自分の時間があれば JEFF BECK研究に余念がない、そんな生活習慣から逃れられない、逃れる気は さらさらない。 ギターインストのアルバムを出すなんてギタリストにとっては夢のまた夢。

どちらかといえばその後ギタリストとしての活動が活発なのでこれは自然の 成り行きなのです。

というわけで曲作り開始!
 
7月12日 まずこのアルバムを作るにあたって僕が選んだドラマーは須藤俊明氏である。 もちろんSPOOZYSでのBASSも最高だが昔、対バンしたメルトバナナで叩いていた 氏のドラムの僕はファンだった。 それと僕の高校時代のスーパーギター列伝に再度火を付けた張本人なのだから。

この日は僕が自宅(一応「ADAMSKI STUDIO」と名乗ってる)で拵えたネタと コンピューターとギター一式を愛車にのっけて須藤宅へ.......

須藤君の「あきるの市」の自宅ではドラムも叩け録音設備も充実。 最近のSPOOZYSの曲作りも打ち込みは使わず須藤宅「ALIBABA STUDIO」で 行ってる。

まずドラムとギターで延々JAMり、それを録音しておく。 ドラムを叩くのは夜7時まで。 その後BASSやキーボードを重ねて曲になる前の「曲らしきもの」ができる。 BASSもキーボードも須藤君の方が100万倍くらい旨く演りたいことが共通 してる為 僕は安心して『ドカベン』を読んでたり、応援してみたりする。

母親の手料理まで御馳走になり(実は二度目、しかも蟹!)、 メタルのレコード片っ端から聴いてから午前3頃に帰ってくるという形で本日終了。
 
7月17日 その後、毎日JAMった素材で曲を作ってる。

今回は打ち込みは一切なく全てが生演奏。 しかも70年代のFUNK ROCK的なインストで強烈過ぎる程の弾きまくり! でもライトハンドや80年代以降のエフェクトは一切使ってない(ダサくない って事)。

曲はだいたい丸一日かけて1曲完成というペースです。 当然全面的にギターがメインなんだけど、あとドラム、ベース、キーボード という編成で統一されてます。 幸い須藤君が雰囲気あるキーボードを弾いてくれてかなり作業早い。 ウチでは自分でシンセも弾いたりする。

ある程度作った段階でこのアルバムはキーボードが物凄く重要な役割になると 悟った。 それはロックギターのインストものなんだけど鍵盤にはJAZZの要素が求められる からである。

そこで最適なプレイヤーと思われる友人を思いつく。

バークレー音大卒でNEW YORK在住のJAZZキーボードプレーヤー、AYAちゃん に話をふると...... 「松江君の大好きなマックス・ミドルトンの樣な演奏を私は得意!是非参加したい」 と快い返事が返ってきた。 現在はシンガポールに居るので距離的な問題をどうクリアーするかだが、ここに パーマネントなメンバー、松江潤グループ(JUN MATSUE GROUP #1)結成みたいな。
 
7月20日 直枝さんにDEMOを渡す。 夜は渋谷でDJ。ターンテーブルは2枚とも『blow by blow』 めっちゃかっこいい!しかも盛り上がる!
 
7月23日 鵠沼サーフビレッジにてボード中、直枝さんからTEL。 渡したDEMOを聴いた感想を告げられる。 「すっげぇ良かった!最高!」みたいな御誉めの言葉だった。直枝さんは何にでも「良いね良いね」って言うような人ではなく、音楽的に とても厳格な方なのでマジで嬉しい!

その後、国道沿いに突っ走って湯河原で温泉。翌日また波乗り。
 
7月27日 『鷹の爪』(曲名)生まれる! これは『WIRED』だモロに!別にパロディー作ったわけじゃないけど このくらいやんないと解ってもらえないんだ日本人って。なので1曲くらいは....... という感じ。かなりテクニカルで度胆抜く。